日本では、立派な大人になるために教育が大事とされています。ですが、学術的な知識の習得(知育)だけが教育と思われています。
親や教師のほとんどが、子どもたちに良い成績を取らせ、有名大学に進学させ、一流企業に就職させることを最優先の目標としています。
ですが、それは時代おくれの考えで、そんな教育を子どもにすることが本当に正しいかを考えなおす時期です。
知育偏重の教育には大きな問題があります。
急速に変化する現代社会において、単なる知識の蓄積だけでは不十分です。これから社会にに求められるのは、健康的な体と心、創造的な思考力、そして多様な価値観を理解し協調できる能力です。
今回は食育・知育・体育のバランスの取れた教育について考えたことを共有し、これから大人と子どもがなにを学び、どう生きるかについて考えるきっかけになることを願っています。
食育・知育・体育の重要性
教育というと知育だけと思われがちです。ですが、教育には「知育、体育、食育」があります。
それぞれの定義について説明をすると、
食育
食に関する知識を深め、健全な食生活を実践するための教育です。
僕たちの心と体は食べたもので出来ています。そのために食材のことや体にどのように吸収されるのか、どういったモノがいいのか、嗜好品とどのようにかかわるかについて学んでいくことが大事です。
知育
知識や学力を身につける教育で、従来の学校教育の中心となってきました。
知育によって、モノゴトをいろんな視点でみることができます。さらに自分が知らなかったコトを知ることで、自分の世界が広がります。
体育が体をつくるなら、知育は心をつくります。
体育
健康な体をたもち、運動能力を高める教育です。
ふだんの姿勢や呼吸が体を動かしています。その呼吸や姿勢の質を高め、いつまでも健康で暮らせるための鍛錬を日々の生活にとりいれることです。
これら3つの教育分野は、それぞれが重要な役割を果たしています。豊かな人間性を育むために、これらをバランス良く勉強することです。
食育の重要性と効果
食育は栄養バランスの良い食事をとるだけではありません。
食は私たちの心身の健康、学習能力、さらには社会性の発達にまで深くかかわっています。
知育で点数の高い子を育てるより、食について深く理解し、みんなに共有できる子を育てるほうが、この世界が豊かになるんじゃないでしょうか。
食育で学ぶポイントを考えてみました。
健康的な体づくりの基礎
成長期の子どもにとって、バランスの良い食事はとっても重要です。バランスの取れた食事は、体の発達を促進し、免疫力を高め、様々な疾病のリスクを低減します。
なにがバランスの良い食事か、そしてできれば避けたほうがいい食べものについて学ぶことです。
これは親がまずちゃんとした食事について理解し実践することです。
食生活が及ぼす影響
食事の質は集中力や学習能力の質に直結します。
ビタミンやミネラルが豊富な食事は、脳の機能を活性化し、記憶力や思考力の向上にも寄与します。
逆にバランスの悪い食事が、いわゆる「キレやすい子ども」をつくることも知られてきています。
食文化理解と社会性の育成
食育をすることで、食を通じて地域の文化や伝統、さらには環境問題や国際理解について視野を広げることができます。
たとえば、地元の食材を使った料理を学ぶことで、地域の自然や文化への理解が深まります。
さらに世界各国の料理を知ることで、異文化への興味や理解がふかまります。
それ以外にも食べることについて理解を深めることが、これからの人生の質を高めるはずです。
知育の限界
これまでの日本の教育システムでは、主に暗記や反復練習で知識の習得に重点が置かれてきました。
ですが、それで好成績をとっていた人たちが大人になって悪さをしていることがバレてきました。
勉強をガンバるのはいいことですが、他の人の足をひっぱって、自分だけが勝ち残ることがいいことだと勘違いする人がいます。
そんな人が日本を動かしていたわけですが、その結果がいまです。
これからの時代、もとめられるのは価値を創造する能力です。
具体的には批判的思考力、問題解決能力、コミュニケーション能力、創造できる想像力・妄想力などを身につけ、高めることです。
決まった答えを出すのじゃなく、答えのない問題に自分なりの答えを出せる人を育てることです。
単純に良い・悪いでわけるのではなく、お互いに良いとこも悪いとこ受け入れられる柔軟性を身につけることが、これからの教育じゃないでしょうか?
体育で学ぶことについて
体育は運動能力を高めるだけでなく、一生を健康で送るための基礎をきずくものです。
ストレス解消
体育はストレスを解消し気分を改善する方法を身につけることですが、メンタルヘルスの観点からも体育の重要性は高まっています。
ストレスはどうしてもかかります。どんな生き方をしてもストレスはかかるわけです。そのためにストレスをコントロールする方法を学ぶ。これが体育の目的です。
チームワークやリーダーシップの育成
集団スポーツを通じて、協調性やリーダーシップ、フェアプレー精神などを養うことができます。これらは社会生活を送るために重要なスキルです。
ただ、これがムリな人もいます。僕はそのなかの一人です。40代ですが致命的に協調性はありません。
そんな人は個人競技をやることです。僕は若いころキックボクシングをやっていましたが、そのおかげで人とのかかわり方など大切なコトを学びました。
心と体をととのえる
そうやってキックボクシングをやっていたのですが、体を追いこむと体にガタがきます。僕もヒザがボロッボロです。
一説によると人は呼吸できる量や心拍がかぎられていて、使いすぎると早死にするんじゃないかという説もあります。
なので、いまは体をきたえるというより「長くゆっくり少なく呼吸するために心と体をととのえる運動」を心がけています。
具体的には四股や鉄砲など日本の国技「相撲」の基本とされるものと古式の太極拳を生活にとりいれています。
体は鍛えているようには見えませんが、若いころより体幹がつよくなって、ストレスや感情をコントロールができているのを実感しています。
食育・知育・体育は、それぞれが独立したものではありません。
適切に栄養をとることで学習能力が向上し、運動は脳の活性化させます。また、食育を通じて学んだ知識は、健康的な生活習慣の土台になります。
家庭でできる食育・知育・体育の取り組み
そんな食育・知育・体育は学校で教えてくれるものではありません。いまの学校教育者はレベルが低く教えられないコトじゃないかと考えています。
というとトゲのある言い方ですね。一部の人が困ることになるので学校では教えたくても教えられないのです。
日本という国は、そういう特権階級の人たちが楽しく幸せに暮らせるように、あなたたち凡人が安い給料で働き、高い税金を払うことで成り立っているんです。
「女王の教室 第一話より」
なので、まずは大人が学び、子どもと一緒に気づきと学びを共有することが大事になってきます。一例としては、
食育活動のアイデア
・家族で一緒に料理を作る
・地元の農家や市場を訪れ、食材の生産過程を学ぶ
・食事の際に、食材の栄養価や由来について話しあう
知育を促進する家庭環境づくり
・読書習慣の形成
・知的好奇心を刺激する会話
・教育的なボードゲームやパズルの活用
日常的な運動習慣の導入方法
・家族でのウォーキングや自転車乗り
・家事を一緒に行い、体を動かす機会を増やす
・休日を利用した野外活動やスポーツ
三つの教育は相互に作用し合い、子どもだけでなく大人も総合的に成長することが期待できます。
これらの取り組みを通じて、子どもたちは心身ともに健康で、知的好奇心に満ちた、社会性豊かな人間に成長していくことが期待できます。
大事なのは、まず大人がやることです。
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